さかぽん先生のみちしるべより

さかぽん先生のみちしるべは、不登校で悩んだら最初に相談するところです。少しでも皆さんのお役に立つようなことを発信していきます。

「充電期」に入りました

学校をお休みして家にずっといるのに、心は休めていない「葛藤期」から

次の段階「充電期」に入ったというサインがいくつかあります。

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代表的な3つです。

これらが子どもの様子に見られるようになると

家にいる生活が安定し、

不登校の状態を親も子どもも受け入れることができているサインです。

この「充電期」に入ってやっと子どもは心から休み、エネルギーを充電していくことができます。

 

新型コロナウイルス対策で、ステイホームが続いた時、

同じような感覚になった方も多いのではないでしょうか?

 

この段階では、親御さんは少し前進している子どもの姿が目に見えるので、

安心する時間も出てきます。

 

こうした知識を知っておくだけで、心にゆとりが生まれ

子どもに対して肯定的に接することができます。

 

焦らず、進むことも戻ることもある中で、今は成長の時期だと信じてください。

選べる未来はたくさんあります。

 

不登校の状態には段階があります

不登校の子どもに対して、親はどう対応すればいいのか?

ずっと悩んでいるし、うまくいったりいかなかったりを繰り返して、

何が正解かわからなくて、親はへとへとになってしまいます。

 

何度も言いますが、絶対的な正解はありません。

子どもの性格や、親との関係性などが大きく影響してくるし、

いつも同じ対応でうまくいくとは限りません。

だから悩みます。

 

でも、知っておくといいことがあるんです。

それは、

不登校の子どもの状態にも段階があり、その段階を知ることで

もしかしたら我が子にとって最良の声かけや見守り方が見えてくるかもしれないということです。

親御さんの考え方が楽になるかもしれません。

 

その段階とは、以下の通りです。

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①半々期

学校に行かなくなりはじめて、「休みたい」「行けない」と言い出したり、思ったりします。

ここで大切なのは、多くの子どもたちの心の奥では「本当は行きたいけど」という思いがあるということです。

学校に行ったり行かなかったりしますが、

だんだん行かない日が増えていきます。

 

②葛藤期

毎日学校を休むようになります。

でもまだ「休んでもいいのかな」「行ったほうがいいのかな」という葛藤が続きます。

だから、どれだけ家にいても心は休めず、エネルギーが溜まりません。

 

③充電期

不登校の自分を受け入れ、今は自分にとって休んでエネルギーを溜めることが大事なんだと理解ができると

やっとこの時期に入ります。

そしてこの時期に入るためには、親も同じように、心から子どもが家にいることを受け入れる必要があります。

そうすると、子どもは自分の安心できる居場所で、エネルギーを溜めていきます。

 

④始動期

充電器を経て、だんだんとエネルギーが溜まり、動き出したくなります。

サインは「ひま〜」「何かすることないかな〜」

という発言です。

何かしたいという気持ちがあるから、できることを探し出します。

今まで充電に使ってきた時間も余ってきます。

焦らずゆっくりと、やりたいことを探したり、これから何をしていこうか、未来に気持ちを向けることができるといいですね。

不登校経験者は、この始動期が人生でものすごく有意義な時間だったという人が多いです。

自分は何のために生きて、何がしたいのかを考える時期だからです。

 

この四つの段階を乗り越えて、社会に出て行くことができ、

やっと親としては安心できるわけですが、

また不登校を繰り返すこともよくあることを知っておいてください。

知っていると、心構えが違います。

「またきたか。どんとこい!」くらいの気持ちでいることもできるかもしれません。

不登校を繰り返すことを知らなければ、

「なんで?あんなに苦労して乗り越えたと思っていたのに、やっぱりダメなのか…。」

と悲観的になってしまいます。

 

知っているというだけでパワーになることがたくさんあります。

各段階の詳しいお話はブログごとに載せていますので、

良かったら読んでみてください。

 

どの段階にあっても、親御さんは辛く大変です。

でも、今が成長の時期だと信じてほしいと思います。

選べる未来はたくさんあります。

 

 

不登校の始まり「半々期」

不登校は、学校へ行ったり行かなかったりする「半々期」から始まります。

 

子どもから
「休みたい。」
「行きたくない。」
という言葉を初めて聞いてドキッとして、心がザワザワする。
そんな瞬間がたびたび訪れます。
親としては毎日子どもの発言に心と身体を振り回される、とても辛い時期です。

 

子どもは、言葉で「学校に行きたくない。」と言える場合もあれば、
さまざまなストレスで、こんな症状に現れることもあります。

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不登校経験者が、よくこのように例えてくれます。


不登校ってガス欠の車みたいなんす。
いくらアクセルを踏み込んでも動かない。」


とてもわかりやすいと思いました。
ガス欠なのに、アクセルを踏み続けたら、車そのものが壊れてしまいます。
アクセルを踏まずに休ませてあげれば車はそれ以上は壊れません。
そしてうまく修理できればまた動き出します。

 

「半々期」の子どもは、「休む」「休まない」
を朝起きた時から、または前日の夕方から考えています。
毎日毎日。
辛いです。


子どもは本当は、学校に行きたいと思っていることが多いのですが、
休むことが必要なことも分かっています。
どちらも心の奥深いところの話です。


親はこの時期は「学校に行ってほしい」と思っていることがほとんどなので、そことの葛藤もあります。

 

こうして、学校を休むことが増えてきて、家にいる時間が増えてきて、
「葛藤期」へとつながるのです。

 

不登校の子どもの状態は、いくつかの段階があります。

 

次回はその状態の段階についてお伝えします。

 

今が成長する時期だと信じてください。

選べる未来はたくさんあります。

1段ずつのぼる

学校に行けずに家にいる子どもの生活範囲は限られています。
多くの子どもたちが1番長くいる場所は、自分の部屋です。


だんだん部屋にいる時間は長くなり、そのうち出て来られなくなることもあります。

 

そんな状態の子どもに、親はどんなテンションで話しかければいいのか悩みますね。


もちろん、絶対こうすればいい、という正解はなくて、
その子の性格や今の状態、親との関係、家族の中の立ち位置など、様々な要素が関係してきます。

 

そこで、親御さんの心の中に留めておいてほしいキーワードをひとつお伝えします。

 

「1段ずつ」です。

 

部屋にこもっている子どもに
「さあ、学校に行けるようにがんばるぞー!」
と言うと。
子どもからしたら、全く先の見えないゴールに向かってとりあえず全速力で走れと言われているようなものです。

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「まずリビングに出られるようにしよう!」と言われると、
それならやってみようかな、
と思いやすいです。

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簡単すぎるステップでもいいんです。
親からすればこんなに簡単なことでいいのか不安になるかもしれませんが、
子どもからすれば何か少しでも変化をつけるというのはそれだけでかなりの
ストレスを感じることになります。
それでも、頑張ってできた!という、
クリアする喜びを味わってもらうことが大切です。

 

ものすごく小さな階段でも、1段ずつでも登れれば、確実に前に進んでいるということです。

 

 

今が成長する大切な機会だと信じてください。
選べる未来はたくさんあります。

 

不登校の子どもに親ができること3

 

学校に行けずに家にいるが、なかなかエネルギーがたまりにくい状態「葛藤期」に、

親がどのように接したらいいのか、前回お伝えしました。

 

子どもの頑張りを認めて見守る。
見守る、とはどういうことなのか?

 

何もしない、何も言わないこと、かと思われるかもしれませんが、それは違います。

 

難しいですが、
子どもに興味を持って心を向ける
ということです。

 

子どもを見ていると、つい余計なことを言っちゃいますよね。
頭ではわかっていても、

学校に行かずに家にいてダラダラしている我が子に、何も言わないなんて無責任に感じるかもしれません。


だから、口を開けば

「ダラダラしてないで起きなさい!」

「また、ゲームばっかり!」

となってしまいます😅

 

かと言って、こちらが話しかけなければ、会話がなくなってしまいます。

 

そこで、見守るときにオススメの声かけが、『あいさつ』です。

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たとえ昼過ぎに起きてきても、元気よく「おはよう!」と言ってください。
たとてその時反応がなくても、あいさつならこちらもイライラしなくてすみます。

 

そして、不登校経験者に聞くと、
「あーこの家にいてもいいんだなー」と罪悪感が軽くなったと言っていました。

 

あいさつから会話が続くようであれば、
今晩の献立なにがいい?
など、学校とは無関係のお話しからできるといいですね。

 

 

今が大切な成長の機会と信じてください。
選べる未来はたくさんあります。

不登校の子どもに親ができること②

子どもが学校に行かずに家にいるのだけれど、

うまくエネルギーを充電しきれていない時期。

前回のブログで、これを『葛藤期』と言うと紹介しました。

 

この『葛藤期』に、親がどのような気持ちで子どもに接すればいいのか、

どうすればこの『葛藤期』を抜け出せるのか、

お伝えします。

 

実はこの『葛藤期』は、

子ども自身が、不登校の自分を受け入れられるようになるまで

自分で乗り越えていかなければいけない時期なのです。

 

毎日スマホを見て、ゲームばかりしていても、

子どもの心の中は、『葛藤期』を乗り越えようと頑張っているのです。

親はその頑張りを認めて、見守ることがとても大事です。

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なんて難しいこと言うんでしょう!

学校に行かずにダラダラしていることが頑張りで、それを見守るだなんて!!

 

おっしゃるとおりです。

できなくてもいいんです。

 

ただ、知っておいてください。

チャレンジしてみてください。

たまに思い出してください。

それだけで変わることもあるかもしれません。

 

知っているということはそれだけで救いになることもあります。

 

では具体的に、見守るとはどういうことで、

どうしたらいいのか、

次回お伝えします。

 

今が大切な成長の時期だと信じてください。

選べる未来はたくさんあります。

 

不登校の子どもに親ができること①

学校で、何かが苦しくて、もしくは
特にものすごい理由がなくても、
家に避難することを選んだ子どもは、
自分の居場所があると安心できる家庭の空気の中でエネルギーを回復します。
そして、エネルギーがたまったその後、やっと前に進むことができます。

 

親が「なんとか1日でも学校に行ってほしい」と思っているうちは、
子どもにとって、家が安心できる場所ではないのです。
親の気持ちを受け止めて
子どもは無理して学校に行きます。
家でほんの少したまったエネルギーを一気に使い果たして、
また家で休まないと動けないという状態になります。

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また、親が「ゆっくり休んでいいよ」と思っても、
子どもが罪悪感にさいなまれ、しんどくなってしまいます。

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このように、学校には行けていないが家にいても心は休めていない状態を
『葛藤期』と言います。

 

学校に行ってほしいと思ってもダメ。
休んでいいと思ってもダメ。
え?ではどうしたらいいの?ってなりますよね。

 

そう思ってはいけない、ということではないんです。


親の心理が子どもに反映したらこんな状況になりやすい、ということを
知っておくだけで、親の負担が全然違います。

 

では、『葛藤期』に親はどんな気持ちで
どう子どもに接すればいいのか、悩まれると思います。

 

その具体的な内容を次回おつたえしますね。

 

今を大切な機会と信じてください。 選べる未来はたくさんあります。